研究室情報(学部)
【西洋史専修での研究対象】
- ミュケナイ時代から現代に至るまで、文字による史料が今に残るヨーロッパおよびアメリカ諸地域が、研究対象です。
また、欧米とアジア・アフリカ諸地域の関係も対象となり得ます。 - そのような時代・地域の、何をどのように研究するか、その対象と手法は、きわめて多様です。
歴史学の世界では、政治史のように伝統的なジャンルでも、あらたな着眼点からの成果が生み出され続けていますし、心性、ジェンダー、周縁者、感覚や感情、あるいは「グローバル・ヒストリー」といった、比較的あたらしい対象についても、盛んに研究がなされています。 - 授業や自主的勉強会、また自学自習などを通じて、専修では、上述のような多様な対象・アプローチおよび研究成果について、具体的に探求します。
その集大成として、卒業論文・卒業研究があります。
そこではそれぞれの学生が、自らあつかう対象・テーマを定め、問いをたて、それに対する答えを探していきます(これについては、以下で詳しく述べます)。
【西洋史専修での研究生活】
- 本格的な西洋史研究をおこなうには、外国語による研究の成果をふまえることが不可欠です。
そのために、外国語文献の読解力を養い、あわせて具体的に研究のあり方にふれるべく、複数の言語(具体的には英語とドイツ語、英語とフランス語、もしくはフランス語とドイツ語)による基礎講読(2年次)および演習(3年次)を履修します。 - 講義形式の授業では、概論および各論があります。こうした授業も、西洋史研究の現在に具体的に接する、大事な機会です。
- 専修での研究生活の集大成として、卒業論文・卒業研究があります。
抽象的に言えば、前者は時代・地域・対象を比較的しぼってまとめるもの、後者は通常「論文」では扱わない、長い時代的・地理的ひろがりをもつもの、という違いがあります。
また、たとえば高校の世界史で学んだ事象について、さらに細かく調べて知るだけでは、卒業論文・卒業研究にはなりません。
自らの問題関心と研究の現状をふまえて、何が解決すべき問題なのか問いをたて、史料を博捜し、つきあわせ、分析した上で、自分としての結論を導き出すことが必要なのです(これは、社会に出ても必要とされ、重んじられる知的技法です)。 - 専修での研究生活をおくるにあたって、教員は、授業や卒業論文指導会で適宜指導をおこないます。
大学院学生・上級生が助言をくれる機会もあります。
授業や行事を通じて、学生同士の連帯が生まれることも日常的です。
人と人とのつながりの多様性について、じっさいに人とつながりながら考える、そのような環境を、この研究室は提供しています。