お知らせ
「死生学・実践宗教学」専攻分野の新設
2019年4月、東北大学大学院文学研究科に「死生学・実践宗教学」専攻分野が新設される予定です。
【背景】
東北大学では、2012年に実践宗教学寄附講座を設置し、東日本大震災の被災者支援を直接的な目的として、公共空間で心のケアを提供する宗教者「臨床宗教師」の養成に取り組んできました。これまで臨床宗教師研修修了者は181名を数え、全国各地の臨床宗教師会を拠点として多くの宗教者が医療・福祉施設などケアの現場で活動を開始しています。また、本学に続き、龍谷大学、上智大学などの諸大学機関も同様の養成講座を開設し、2018年には、全国組織(一社)日本臨床宗教師会による資格認定制度もスタートしています。
【目的】
このような取り組みを踏まえて、広く現代の超高齢多死社会における生と死を取り巻く切実な諸課題に実践的に応える道を探求するのが、「死生学・実践宗教学」専攻分野です。人間の生と死に関する知恵を蓄積してきた宗教の知見を学問的に探求するとともに、心のケア(傾聴、グリーフケア、スピリチュアルケア)に関わる人材養成に取り組み、多職種の連携・協働による支え合いによって成り立つ社会の実現に貢献することを目指します。
【組織・特徴】
東北大学には、およそ一世紀の歴史を持つ「宗教学研究室」が存在しており、民間信仰へ視線を向けたフィールド調査も盛んに行われています。「死生学・実践宗教学」は宗教学研究室との連携・交流を大切にしながらも、現代生活における宗教文化とケアの関係に注目し、より実践的に生と死の問題の研究と人材養成に取り組むことになります。また、実践宗教学寄附講座は引き続き設置され、宗教者以外にも開かれた履修証明プログラム(社会人講座)によって、臨床宗教師・スピリチュアルケア師の養成を行います。
【教育内容】
大学院前期課程(修士課程)2年間。東北大学の履修規定に基づき、死生学、宗教学、心理学等の関連科目を履修し、実践領域としてはスピリチュアルケア、グリーフケア、死生観、スピリチュアリティ等について学びます。修了には修士論文の提出が必要となります。実習科目を選択することにより、修了者は、日本スピリチュアルケア学会「スピリチュアルケア師(専門)」の受験資格、宗教者の場合は日本臨床宗教師会「認定臨床宗教師」申請資格を得ることができます。
大学院後期課程(博士課程)3年間。上記内容をより専門的に研究し、博士論文を執筆します。実習科目を選択し、厳しい研鑽を積むことで、スピリチュアルケアやグリーフケアの臨床におけるリーダーを目指すことができます。
※組織再編、大学院出願についての詳細はこちら
https://www.sal.tohoku.ac.jp/jp/grad/major/
https://www.sal.tohoku.ac.jp/jp/grad/major/m2.html
https://www.sal.tohoku.ac.jp/media/files/admissions/grad/saihen.pdf
※実践宗教学寄附講座・臨床宗教師についてはこちら
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