〒980-8576 宮城県仙台市青葉区川内27-1
当研究室の研究領域は,認知心理学,社会心理学,感情心理学,応用心理学,文化心理学など多岐にわたっています。
研究室では,戦前より“Tohoku Psychologica Folia”という欧文誌の刊行に努め,研究成果を広く海外に公表してきました。研究室の歴史は90年以上におよび,その間輩出してきた大学院修了者の多くは,大学やその他の研究機関で活躍しているほか,一般企業においても優れた研究者や実践家として活躍しています。
心理学は心を科学する学問です。もしかしたら人の心が自在に読めるようになるという期待を持つ人がいるかもしれません。しかし,実際はちょっと違います。心理学が目指すのは,心の仕組を明らかにすることです。このとき,沈思黙考して頭の中で結論を得るのではなく,データを集めて科学的な手続きによって明らかにしようとするのが心理学の方法論です。
データの集め方は様々です。最先端の測定装置を用いて脳の活動を記録することもあれば,南米まで出かけて現地の人と触れ合いながら,その生活を記録することもあります。実験・調査・面接・観察…心理学専修では,講義で知識を学ぶだけではありません。実際の研究方法を「心理学基礎実験」「心理学研究法」というカリキュラムで実習を通じて身につけてもらいます。具体的には,反応時間・フィールドワーク・ポリグラフ等々。おそらく初めて体験する現実の心理学に,新鮮な驚きと興味が湧くはずです。そして,これらのテクニックは卒業論文に結実し,皆さんの大学生活を締め括ってくれることでしょう。
心理学研究室の教員による集団指導制をとっており,学部学生と博士課程前期学生については,教員全員が指導者として名を連ねます。 細かい指導よりも本人の主体性を尊重します。先輩の後ろ姿を見て,よき相談相手を見つけて育つ学生が多いようです。
設備的にも大抵のテーマに対応できるので,心理学研究法(学部3年次)・卒業論文・修士論文・博士論文のテーマの選び方もかなり自由です。しかし,どの領域の課題を選んでも,心理学の基礎的・一般的事項(原理や方法論,分析法,考察の仕方など)は身につくように指導しています。
大学院生には,研究室での共同研究に積極的に参加し,研究領域や方法論についての関心の幅を広げるよう特に強く求めています。
心理学講座は1954年より,社会心理学講座は開設時にいずれも予算面で実験講座。