木村敏明

専門

宗教学、宗教人類学

関心領域

(1)インドネシアの社会と宗教

 多様な文化的宗教的背景を持った人々が共に暮らすインドネシアでは、社会と宗教をめぐる多様な動態的現象を目の当たりにすることができる。中でもとくに顕著に多元的環境にある都市移民社会を対象とし、彼らの世界観や価値観の解体・再編とエスニック・チャーチとの関連を解明することを目指している。

(2)自然災害と宗教

突然に人々や社会を襲う自然災害。それを人々や社会が受けとめ、立ち直るプロセスにおいて宗教はどのような役割を果たしているのか。また逆に、それらのプロセスを阻害することはないのか。これらの問いをインドネシアや日本の事例を中心に、他の地域も視野に入れながら考察している。

(3)オランダ宗教現象学派の理論的研究

 近代宗教学が独自の問題領域を扱う学としてその他の人文・社会科学から独立していった19世紀末から20世紀はじめにかけて最も主流を成したオランダ宗教現象学派の理論を再検討することを通し、宗教学的な視点からの宗教研究のあり方を追求する。

略歴

1989. 3東北大学文学部 卒業
1989. 4東北大学大学院文学研究科博士課程[前期2年の課程]
実践哲学専攻[専攻分野:宗教学宗教史] 入学
1991. 3同上  修了
1991. 4東北大学大学院文学研究科博士課程[後期3年の課程]
実践哲学専攻[専攻分野:宗教学宗教史] 進学
1999. 3同上  修了
2000. 5弘前大学人文学部 講師
2003. 4 東北大学大学院文学研究科 助教授
2006. 9ハーバード・イェンチン研究所 客員研究員
                  (2007.7まで)
2007. 4 東北大学大学院文学研究科 准教授
2014. 4 東北大学大学院文学研究科 教授

業績

著作

2012. 3木村敏明・高倉浩樹(監)、『聞き書き震災体験−東北大学90人が語る3.11』、新泉社
2013. 3木村敏明・佐藤嘉倫(編)、『不平等生成メカニズムの解明−格差・階層・公正』、ミネルバ書房
2013. 3 Toshiaki Kimura(ed)、Stratification in Cultural Contexts -Cases from East and Southeast Asia、Trans Pacific Press

学術論文

1991.12「G.ヴァン・デル・レーウの宗教現象学における人間の問題(1)」
『論集』第18号 (印度学宗教学会)
1992.12「G.ヴァン・デル・レーウの宗教現象学における人間の問題(2)」
『論集』第19号 (印度学宗教学会)
1994.11「インドネシアとオランダ宗教現象学派の『未開宗教』論」
『南方文化』第21輯 (天理南方文化研究会)
1995. 3「宗教現象学における『未開宗教』論の再検討」
『文化』第58号第3・4合併号 (東北大学文学会)
1995.12「インドネシアにおける『呪術的・宗教的土地所有権』について」
『論集』第22号 (印度学宗教学会)
1997.12「ハガベオン −トバ・バタックの慣習における生の価値と死者−」
『論集』第24号 (印度学宗教学会)
1999. 3「トバ・バタックにおけるアダットとエスニック・チャーチ −メダン市における結婚儀礼の事例に見る−」
博士論文 (東北大学)
2002. 2「メダンにおけるトバ・バタックの互助組合について −その宗教的側面の一考察−」
『人文論叢人文科学編』第7号 (弘前大学人文学部)
2002. 6「トバ・バタックの結婚儀礼とサハラ信仰 −メダンにおけるその変容−」
『宗教研究』第332号 (日本宗教学会)
2002. 3「病と死に関する意味づけの諸相とダイナミズム −シ・パエッ・パエッ儀礼における祈祷と語りの一事例をめぐって」
『医療化社会の思想と行動』1号(医療化社会研究会)
2003.12「『初期』石津宗教哲学における『成立性』概念 −『晩期』の実証的研究との関連で」
『論集』第30号 (印度学宗教学会)
2005. 3「『文脈化された教会』から『エスニック・チャーチ』へ−東南アジア都市社会におけるキリスト教会の動向に関する一考察−」
文学研究科研究年報第54号(東北大学大学院文学研究科)
2005.12 「祈りの中の祖先と親族−インドネシア・メダン市トバ・バタック移民社会における祈祷会」
『東北宗教学』第1号(東北大学宗教学研究室)
2007. 3 「東南アジアの食と祭り」
千草眞一編『東南アジアの食と文化』(東北大学出版会)
2007. 12 「トバ・バタック移民社会におけるキリスト教的口頭表現と儀礼」
『東北宗教学』第3号(東北大学宗教学研究室)
2007. 12 「東南アジアにおけるキリスト教的口頭表現と聖典−トバ・バタック社会の事例」
『論集』34号(印度学宗教学会)
2010. 12 「地震と神の啓示−西スマトラ地震の事例より−
『東北宗教学』第5号(東北大学宗教学研究室)
2012. 2 「震災と向き合う宗教−東日本大震災以降の動向」
渡辺直樹編『宗教と現代が分かる本2012』平凡社
2012. 3 「日本人と震災と宗教」
座小田豊、尾崎彰宏編『今を生きる−東日本大震災から明日へ:復興と再生への提言1.人間として』東北大学出版会
2012. 7 「震災死者と宗教−インドネシア・スマトラにおける集団埋葬の事例から」
国際宗教研究所編『現代宗教2012』秋山書店
2013. 3 Social Change and Transformation in Toba Batak Ethnic Associations in Medan, Sumatra
Toshiaki Kimura(ed), Stratification in Cultural Contexts -Cases from East and Southeast Asia, Trans Pacific Press
2013. 3 多民族国家の不平等−インドネシアにおける格差問題
木村敏明・佐藤嘉倫(編)『不平等生成メカニズムの解明−格差・階層・公正』ミネルヴァ書房
2014. 1 「二年遅れで復活した二十年周期の祭礼から見えてくる現実−東松島市お潮垢離行事」
高倉浩樹・滝澤克彦(編)『無形民俗文化財が被災すること−東日本大震災と宮城県沿岸部社会の民俗誌』新泉社

報告書など

1997.11「ベグ(Begu)について」
『メダンだより』117 (メダンジャパンクラブ)
2005. 3「死生観をフィールドワークする」
『人文科学ハンドブック』中村捷(編)、東北大学出版会
2006. 3 「夏泊半島における「漂着神」信仰−その基盤と変遷」
諸岡道比古(編)『半島空間における民俗宗教の動態に関する宗教学的研究』科研費補助金成果報告書
2007. 3 「キリスト教的口頭表現にみる「死」−トバ・バタック移民社会の事例
鈴木岩弓(編)『東南アジア多民族都市社会における死生観の動態』科研費補助金成果報告書
2007. 3 資料:トバ・バタックの儀礼および祈祷会における説教と祈り
鈴木岩弓(編)『東南アジア多民族都市社会における死生観の動態』科研費補助金成果報告書
2010.10 「シンクレティズム」
島薗進(編)『宗教学事典』丸善
2012.12 「キリスト教」「教会」「プロテスタンティズム」「カトリック」「解放の神学」「俗信」
見田宗介 他(編)『新社会学事典』弘文堂
2013. 1 「シンガマンガラジャ」「デウィスリ」「アンタボガ」「バタラ・グル」「バロン」「ムラジャディ・ナボロン」「ランダ」「ロロ・キドゥル」
松村一男 他(編)『神の文化史事典』平凡社

国際学会・シンポジウムなど

2005.3.26Christian Practice in Local Context -Toba Batak's Prayer Meetings in Medan, Indonesia
10th World Congress of the International Association for the History of Religions (Tokyo, Japan)
2007.4.19Christian Prayer Practices in Indonesian Urban Context -Toward an Anthropology of Christianity
Harvard Dininity School World Religions Cafe (Harvard Univ., USA)
2007.6.1 Kinship, Ritual and Christianity -A Case Study of Grass Roots Prayer Groups of Toba Batak Immigrants in Medan, Sumatra
Harvard Yenching Institute End-of-Year Seminar; Religion, Popular Culture and Social Change in Asia(Harvard Univ., USA)
2009.7.5 Functional Changes of Ethnic Associations among Toba Batak Immigrants in Medan, Sumatra
Society for East Asian Anthropology (Academia Sinica, Taiwan)
2009.8.8 Social Change and Transformation of Toba Batak's Ethnic Associations in Medan, Sumatra
International Convention of Asia Scholars 6 (Daejeon Convention Center, South Korea)
2009.11.26 Religion and Social Agriculture Change in Tropical Asia
National Agriculture and Forestry Research Institute Seminar (NAFRI, Laos)
2012.9.29 Religious Practice and Social Resiliance after Great East Japan Earthquake and Tsunami
CSSI-IOS Symposium on Social Change under Globalization (Tohoku Univ., Japan)
2012.11.23 Mass Graves after Megaquake
International Symposium; Salvage and Salvation -Disaster, Religion and Rehabilitation (NUS, Singapore)
2012.11.27 Reconfiguring the Religious Role in Post-Disaster Society -the Social Impact of Mass Graves in Japan and Indonesia
The Australia Sociological Association(The University of Queensland: Australia)
2013.8.6 To continue or Not? -Dispersed Community and Ritual Revival after Great East Japan Earthquake and Tsunami
The 17th World Congress of the International Union of Ethnographic and Anthropological Studies (Manchester Univ., GB)
2013.9.19 The Religious Challenge and the Challenge to Religions
The 10th Asia-Pacific Congress on Pastoral Care and Counseling(Tohoku Univ., Japan)

主な所属学会

最終更新日:2014/05/03