宗教学を志望する方へ

東北大学の大学院で「宗教学」を学ぼうと考えている皆さんへ

鈴木 岩弓

 これまで東北大学大学院文学研究科の宗教学を修了した人々は、100人弱にも上ります。その中には東北大学の文学部を卒業した人が多いのは当然ですが、 みんながみんなそうではありません。というより近年は、ウチの学部で宗教学を勉強してから大学院へ進学した人はマイノリティで、他大学、他研究領域からの 入学者が多くなっている感があります。

 そのように進学してきた人のうち、宗教学を除いた学部時代の専攻を思いつくままにあげてみましょう。学部でいうなら、文学部・教育学部・経済学部・教養 学部・人文学部・造形学部・理学部・医学部・農学部など。もう少し細かい学科などで言うと、天文学科・医学科・経済学科・比較文化学科・史学科・東アジア 研究学科・行動科学・デザイン学科・小学校教員養成課程・教育社会学など。もちろん学部は日本の大学だけではなく、海外の大学を卒業した日本人、海外の大 学を卒業した外国人留学生も多数含まれています。こうして改めて思い出してみると、本当に広い範囲から来ているのですね。

 これら「宗教学」とは異なる専攻で勉強してきた人々は、その多くは学部時代には全くといってよいほど「宗教」と関係しない勉強を専門としていたといえる と思います。とはいえ「宗教」というのは人間にとって基本的な営みであるため、たとえ宗教学を勉強したことがなくても、「宗教」に触れたり、「宗教」につ いて考え関心をもってくることは決して珍しくありません。そのような中からそれぞれの専門と絡める形にせよ絡めない形にせよ、さまざまな理由から「宗教」 を研究しようとの意志をもって本学の研究室のドアをたたいたものと思われます。

 入学試験の関門を突破さえすれば、学部時代から宗教学を学んできた人も、大学院から宗教学を勉強しようとする人も、ウチの研究室では、何の分け隔てもな く大学院生活を送ってもらっています。もちろん、"入学試験"に合格しているのですから、"あるレベル"に達していることは保証されるからです。となると 入学試験がどのように行われているかに関心が向くのではないかと思いますが、これは、入学願書の書類を見て頂ければよいと思います。

 われわれが重視しているのは、もちろん基礎学力(語学、とりわけ「英語」と「専門」の)があることですが、実はそれだけが重要なわけではありません。特 に面接試験があることからもおわかりのように、入学希望者の"やる気"、"研究に対する情熱"といったものも大事な観点になります。旺盛な好奇心と、探求 心、そして個性の滲み出てくるような独自な視点といったことが、チェックポイントの一つになっているということです。

 なお、具体的な試験問題を閲覧することもできますので一度ご覧になってみて下さい。見て頂ければおわかりのように、着実に勉強していれば、そんなに難しい問題ではないことがわかるでしょう。


 学問の世界には、「方法の学」や「対象の学」といった切り口でまとめられる領域がありますが、そのような言い方からするなら宗教学は「視角の学」である と言うことができると思います。社会から宗教を見るのではなく、歴史から宗教を見るのではなく、文化から宗教を見るのではなく、宗教を通じて社会・歴史・ 文化・・・・・・・を見ていこうという視角は、いわば人々の信仰を原点としてなされる人間追究だと思います。その意味で、ウチの研究室で実際に扱われてい るテーマはさまざまです。近年の修士論文題目のいくつかを、以下に順不同で列挙してみましょう。

 ここからは、さまざまな方法論に基づく宗教研究が行われていることが明らかになるでしょう。ちなみに、今いる教員の方法論から言うなら、宗教民俗学・宗教人類学・神話学といった方向性が強いと言えるでしょう。

 ウチの研究室では、カリキュラムの上ではフィールドワークを重視します。しかし、修士論文は必ずフィールドワークに基づいて作成されるというわけではあ りません。とはいえフィールドワークの経験に根ざした理論研究というのも、厚みをもった重要な研究だと思っていますし、そこがウチの研究室のカラーだと考 えております。

 現在の構成員の関心のある地域は「アジア」です。具体的に言えば、次のとおりです。


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最終更新日:2005/07/28