大学院志願者のみなさんへ


東北大学日本思想史研究室(日本思想史専攻分野)では、出身大学・大学院がどこであるかを問わず、本研究室に所属し、それぞれの目的に応じた研究活動を行なう学生を、幅広く募集しています。

現在、本研究室に所属する大学院生の三分の二以上は東北大学以外の出身です。国内の国立・公立・私立大学出身者はもとより、外国人留学生も加わった多彩なメンバーが研究室を構成しています。研究意欲にあふれた皆さんが大学院受験にチャレンジされることを心より歓迎いたします。

本研究室に関わる大学院学生選抜には、次の4種があります。

博士前期2年
(修士課程)
一般選抜(秋季・春季実施)
社会人特別選抜
(社会人リフレッシュコース)
博士後期3年
(博士課程)
一般選抜(春季のみ実施)
社会人特別選抜
(社会人研究者コース)
(秋季・春季実施)

募集要項・過去問閲覧など、詳しくは、大学院文学研究科入学案内をご参照ください。

また、受験を希望される方は、あらかじめ日本思想史専攻分野主任佐藤弘夫、または片岡龍にご相談くだされば、研究室の紹介、入試等についてのご説明をいたします。お気軽にご連絡ください。

ここでは、筆記試験の専門科目を念頭に、志願者のみなさんに、以下のことを心がけて試験の準備をしていただくとよいと思われることを、簡単に記しておきます。あわせて、日本思想史研究室の紹介の頁の「教育方針等と学生の研究活動」の項もご参照ください。

本研究室の研究の特色は、(1)着実な史料に立脚し、(2)時代的・分野的に幅広い視野に立って、日本思想を史的に分析していく点にあります。したがって、(1)的確な史料読解力・(2)隣接の時代・分野まで含んだ日本思想史学研究の把握という二点が、研究を進めていく上で、特に大事になります。

史料読解に関しては、研究対象によって必要な語学はさまざまですが、どの時代を対象としても、古文(くずし字解読も含む)・漢文の読解力を養成することが、基本となります。その際、遂字的な読解だけでなく、全体の主旨の把握、また史料から論点を見出し、それを柔軟に解釈することなどにも留意してください。また海外の研究動向を把握し、さらには研究成果を海外発信するために、英語力の養成も欠かせません。なお、本研究室の院生が中心になって行なっている読書会は、史料読解力の養成を主な目的としたものです。

日本思想史学研究の把握に関しては、まず佐藤弘夫編集委員代表『概説日本思想史』(ミネルヴァ書房、2005)遠山淳・中村生雄・佐藤弘夫編『日本文化論キーワード』(有斐閣、2009)苅部直・片岡龍編『日本思想史ハンドブック』(新書館、2008)などを手がかりに、通時代的に現在の通説をおさえ、少なくとも自分の専門の時代に関しては、最新の研究動向にまで目を配ってください。また同書巻末の参考文献などを活用して、時代・分野を問わず、定評ある研究書を積極的に読みこなしていき、研究の幅を広げると同時に、自らの問題意識を尖鋭にしていってください。

大学院修了者の主な就職先

博士前期課程

警視庁、私立高校教師、福島市役所、宮城県図書館、宗教団体職員、宮城・山形・岩手などの県立高校教諭(多数)、金沢市役所、山形県庁、仙台市役所、ビエンチャン大学

博士後期課程

東北大学助手、岩手大学、福島県立医科大学、東京工業大学、静岡県立大学、中国社会科学院、一橋大学、群馬県立女子大学、県立高校教諭、東海大学、愛知県立大学


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