2017年度日本思想史研究会月例会報告要旨(予告)


開催日報告者題目
7月22日 杉浦幹享氏 「『古事記』中巻垂仁天皇条におけるヒナガヒメの役割―「ヲトメ」の用例の検討を通じて―」
12月9日 林京子氏 「〈生身の地蔵〉の変貌」

7月例会

杉浦幹享氏 「『古事記』中巻垂仁天皇条におけるヒナガヒメの役割―「ヲトメ」の用例の検討を通じて―」

本発表では『古事記』中巻垂仁天皇条の「もの言わぬ御子型説話」を特色づけるホムチワケ御子による出雲大神参拝の歴史叙述において登場するヒナガヒメとの異類婚姻譚に着目し、ヒナガヒメの呼称「ヲトメ」の用例の分析と検討を中心にその性格を考察し、ヒナガヒメがどのような役割を担って当該説話に登場したのか明らかにする。


12月例会

林京子氏 「〈生身の地蔵〉の変貌」

中世には絶対的な救済者として社会に共有されていた仏のイメージは、近世には色褪せ、仏教の世俗化が進んだ。岩船山は栃木県南西部の船形の岩山で、今も死者供養の霊地として信仰を集め、山上の高勝寺は中世寺院の面影を濃く残す。岩船山は中世の『地蔵菩薩霊験絵詞』で〈生身の地蔵出現の霊地〉とされた。高勝寺には17世紀に作成された縁起が所蔵されているが、その内容の検討は不十分であった。そこで本発表は〈生身の地蔵〉への言説の変化に着目し、中世から近世への死後世界観の変質を考えたい。


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