2017年度日本思想史研究会月例会報告要旨(予告)


開催日報告者題目
7月22日 杉浦幹享氏 「『古事記』中巻垂仁天皇条におけるヒナガヒメの役割―「ヲトメ」の用例の検討を通じて―」
12月9日 林京子氏 「〈生身の地蔵〉の変貌」
2月3日 2月特別例会 クリントン・ゴダール著『近代日本における進化論と宗教』合同書評会
2月17・18日 卒論修論発表会

7月例会

杉浦幹享氏 「『古事記』中巻垂仁天皇条におけるヒナガヒメの役割―「ヲトメ」の用例の検討を通じて―」

本発表では『古事記』中巻垂仁天皇条の「もの言わぬ御子型説話」を特色づけるホムチワケ御子による出雲大神参拝の歴史叙述において登場するヒナガヒメとの異類婚姻譚に着目し、ヒナガヒメの呼称「ヲトメ」の用例の分析と検討を中心にその性格を考察し、ヒナガヒメがどのような役割を担って当該説話に登場したのか明らかにする。


12月例会

林京子氏 「〈生身の地蔵〉の変貌」

中世には絶対的な救済者として社会に共有されていた仏のイメージは、近世には色褪せ、仏教の世俗化が進んだ。岩船山は栃木県南西部の船形の岩山で、今も死者供養の霊地として信仰を集め、山上の高勝寺は中世寺院の面影を濃く残す。岩船山は中世の『地蔵菩薩霊験絵詞』で〈生身の地蔵出現の霊地〉とされた。高勝寺には17世紀に作成された縁起が所蔵されているが、その内容の検討は不十分であった。そこで本発表は〈生身の地蔵〉への言説の変化に着目し、中世から近世への死後世界観の変質を考えたい。


2月特別例会

クリントン・ゴダール著『近代日本における進化論と宗教』合同書評会

書評
佐々木準相氏(東北大学)
鈴木道男氏(東北大学)
長谷川琢哉氏(親鸞仏教センター)
リスポンス
クリントン・ゴダール氏(北海道大学)
総合司会
森川多聞氏(東北大学)
共催
学際プロジェクト「世界発信する国際日本学・日本語研究拠点形成」(代表: 小野尚之・国際文化研究科)

2月例会

2月17日(土)卒論修論発表会

 
時間 発表者 題目
13:30-14:15 楽星氏 「沢柳政太郎とアジア―帝国日本における一教育者の思想史的研究―」
14:15-15:00 ダヴィデ・ビッティ氏 「日本における鯰信仰の通時的な研究」
(休憩15分)
15:15-15:45 市川晨太郎氏 「夢見の作法―鏡を中心として―」
15:45-16:15 木内栞氏 「浮世風呂の思想」
16:15-16:45 坂本光氏 「聖地高蔵寺」
16:45-17:15 菅原愛美氏 「黄表紙に見る江戸期の文化―桃太郎黄表紙を例に―」

2月18日(日)卒論修論発表会

時間 発表者 題目
13:30-14:00 武田雅広氏 「玉虫左太夫の思想」
14:00-14:30 土樋晃平氏 「「聖地」沼津の思想史的研究」
14:30-15:00 深澤和史氏 「金光教と大正デモクラシー―片山幸吉の思想を中心に―」
(休憩15分)
15:15-15:45 吉田有希氏 「小林一茶の死生観」
15:45-16:15 渡澤萌氏 「絵本の思想―『講談社の絵本』にみる戦争と子ども―」
(休憩15分)
16:30-17:15 王佳蓓氏 「馬琴の思想を通してみる江戸後期の社会の様相」

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