ジョン・アーリ著、吉原直樹監訳。2006年5月刊、法政大学出版局刊。462頁。
モノ、コト、ヒト、イメージが「社会を越える」ことによって社会学はいかなる方向に向かうのか─。市民社会論と時間・空間論を両輪に、従来の社会学においてブラックボックスとなっていた「移動」概念に焦点を当てることで、社会学の再構築をはかる。
そして、レジャーや仕事のための旅行から、情報や廃棄物の移動、都市テロや伝染病まで、21世紀の身体上、想像上、バーチャル上の移動と越境を論じ、ポスト国民国家における脱中心的な市民社会を予見する。
日本語版序文 (吉原直樹訳)
はじめに / 「社会などというものは存在しない」 / 社会学のさらなる新しい方法的規準
はじめに / 移動性のメタファー / グローバルなもののメタファー / 球体と圏域 / 結び
はじめに / 身体的旅行 / モノの移動 / 想像上の移動 / バーチャルな旅行 / 結び
はじめに / 視覚性 / 嗅ぐこと、聴くこと、触ること / 結び
はじめに / 社会的時間と生きられる時間 / 自然の時間と社会の時間 / 瞬間的時間 / 結び
居住とコミュニティ / ローカルな帰属 / ブント / 文化遺産、国民、ディアスポラ / 結び
はじめに / シチズンシップをめぐる論争 / シチズンシップと環境 / グローバルな市民 / 結び
庭園師と猟場番人 / 移動する市民社会 / 移動を調整する / 移動する自然 / 複雑な移動性 / 結び
訳者解説