インタビュー: 長谷川千絵

2012年卒 修士

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東北大学日本語教育学研究室を卒業・修了してから、これまでの経歴を教えてください。

修士課程に入る前は、仙台と香港の日本語学校で専任講師をしていました。 修了後は、日本語学校、専門学校、大学、日本語教師養成講座で非常勤講師として勤めて、この研究室で助手として勤めた後、 2015年より東洋国際文化アカデミーで専任講師として働いています。副主任です。

現在のお仕事の内容について教えてください。

仙台市内の日本語学校で、専任講師として日本語を教えるだけではなく、副主任として、コース管理(スケジュールやテストの作成、教材の作成など)、新人講師指導・教師研修などを担当しています。 また、当校はあまり大きい学校ではないので、学生の事故や病気などの対応や、生活上の諸手続きの指導など、教務職員でも授業以外の生活全般の指導に関わります。最近は地域の方と関わる活動も担当していて、学生たちとお祭りなどにも参加しています。

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東北大学日本語教育学研究室で学んだことは、現在のお仕事で生かされていると思いますか?具体的にどんな時にそう感じますか?

大学院での研究を通して、先生方を含め、いろいろなところで日本語教育に携わる方とお会いできたことで、世界が広がりました。 そして、この分野の最新の研究に触れたり、実習や授業を通して様々な実践をしたことで、自らの指導を振り返り、改善する機会にもなりました。 仕事の可能性の面では、修士をとったことで大学で教える機会を得、日本語学校とは違う環境の学習者に接することができました。 また、日本語教師養成講座の講師もすることができました。広く日本語教育の世界を見ることができ、改めて自分の立ち位置や方向性が確認できました。

今のお仕事の魅力を教えてください。

 大学院に行ったけれども、結局また元の場所に戻ってきた感がありますが、やはり学生の近くで、日々にぎやかな日本語学校の仕事が一番自分に向いていると思います。 日本語学校では、言葉の指導だけでなく、日本の文化や習慣など、教えなければならないことは無限ですが、その分こちらの気づきも多く、日々、飽きることがありません。

日本語教育学研究室の在籍生にメッセージをお願いします。

大学院に入りたいと思っている方へ

 私は10年日本語教師を経験してから大学院に入りました。 日本語教育の世界も、他の分野と同様、日々進歩していますし、教師自身、常に自分をアップデートしていく必要があると思います。 また、研究を通して専門分野を持つということも自分の強みになるのではないかと思います。

学部生のみなさんへ

 日本語教育について勉強する中で、もし、日本語の仕組みって面白いな、とか、コミュニケーションというのはこのように成立するのか、 などなど、興味を持ったらぜひつきつめて考えてみてください。 そして、それを学習者たちに伝えてみてください。それが日本語教師がやっていることです。面白いですよ。

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