インタビュー: 七見広子

2014年卒 学士

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東北大学日本語教育学研究室を卒業・修了してから、これまでの経歴を教えてください。

卒業後、仙台市内の日本語学校に日本語教師として勤め始めました。3年ほどして、現在は地元福島県郡山市の専門学校で日本語教師をしています。

卒業後どうして日本語教師をキャリアとして選んだのですか?

周りの同級生と同じように民間企業の就活もしましたし、公務員試験も受けていましたが、自分がそこで働いているイメージがつきませんでした。その中で、仙台市内の日本語学校から教員の求人が出ていることを知り、日本語教師なら大学で学んだことをそのまま活かせると思い応募してみました。日本語教師は、結婚や出産をして家庭にかける時間が増えたとしてもいろんな勤務形態で働き続けることが可能ですし、教える技術が身についていれば国内にとどまらずどこに行っても働けるだろうというメリットも感じていました。

現在のお仕事の内容について教えてください。

現在勤めているのは日本人学生が学ぶ医療系の専門学校です。2019年4月に新しく日本語学科を開設し、日本語を学びたい外国人留学生を迎え入れることとなりました。開設前の今は、学生募集、在留資格の申請、カリキュラム作成など、幅広い業務に関わっています。留学生が入学してきたら、初級から中級レベルのクラスの授業も行うようになります。

東北大学日本語教育学研究室で学んだことは、現在のお仕事で生かされていると思いますか?具体的にどんな時にそう感じますか?

3年次に学内で3か月にわたる教育実習がありました。学習者のクラス分け、カリキュラム作成からすべて、同じ研究室の仲間と考えて取り組みました。そのとき授業の難しさも楽しさも実感することができました。また、提携しているタイと韓国の大学にインターンに行かせていただきました。実際の現場で見学や実習をさせていただき、さまざまな教え方が学べたことも大きな経験となりました。

今のお仕事の魅力を教えてください。

これまでは、留学生が日本に来てから授業をするというだけで、自分が教えることがどう留学生に影響するのかということについて頭ではわかっているという程度でした。今では、直接海外に行き学生募集をする中で、彼らがどんな思いで日本に来て、卒業後どうしたいのかをじかに感じることができるようになり、日本語教育機関の影響力を強く感じるようになりました。これから第1期生が入学してきますが、わたしたちの学校に入学してよかったと思ってもらえるように精一杯取り組みたいと思っています。

日本語教育学研究室の在籍生にメッセージをお願いします。

日本語教師は教える相手の人生に深く関わる職業だと思います。様々な背景を持った相手に接してこちらが学ぶことが大きいのも魅力です。日本国内で外国人材の受け入れが進められている今、日本語教師の社会的役割はどんどん大きくなっていくはずで、やりがいはとても大きいです。日本語教師の道に進む方が増えることを願っております。

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