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文化人類学を知るための概説書、民族誌をご紹介いたします。
下記リンクもご利用ください。

 ○東北大学文化人類学研究室の紹介/文化人類学専修での学び方
 ○本研究室卒業生・修了生の卒業論文、修士論文、博士論文題目
 ○大学院進学者へのメッセージ





祖父江孝男『文化人類学入門 増補改訂版』中公新書、840円
文化人類学とはどういう学問なのか、その全体像を知るのに最適な入門書。具体例も豊富で、文化人類学の考え方を分かりやすく教えてくれる本。最初に読む一冊としておススメ。

波平恵美子『暮らしの中の文化人類学・平成版』出窓社、1500円
著者自身のフィールドワークに基づき、家族、男と女、老いと若者、生と死といったテーマを追いながら、日本人の「暮らし」を文化人類学の視点から見つめなおした本。自分自身の生活と照らし合わせて、文化人類学の考え方を学ぶことができる。

波平恵美子・青木恵理子(編)『文化人類学 カレッジ版』医学書院、2100円
一番読みやすく、分かりやすい文化人類学の教科書。祖父江孝男『文化人類学入門』の次に読むといいだろう。

ジョイ・ヘンドリー『社会人類学入門−異民族の世界』法政大学出版局、3990円
日本研究者であるイギリス人の著者が、イギリス流の文化人類学=社会人類学を分かりやすく紹介した本。日本の実例が豊富に取り上げられており、日本人読者には親しみやすい。訳も読みやすく、訳者による詳しい注もためになる。

綾部恒雄(編)『文化人類学20の理論』弘文堂、2940円
古典的な学説から最先端の思想まで、文化人類学の理論を20紹介した、中級レベルの教科書。文化人類学の歴史を概観することができる。各章の末尾の参考文献も役に立つ。ちょっと難しいかもしれないが、思い切って挑戦してみよう。



片倉もとこ『イスラームの日常世界』岩波新書、777円
30年以上にわたるアラブ世界でのフィールドワークにもとづき、イスラム教を信じて生きる人々の姿を活き活きと描いた本。この本を読めば、イスラム教とアラブ世界について、あなたのイメージは大きく変わるはず。

岸上伸啓『イヌイット−「極北の狩猟民」のいま』中公新書、777円
20年以上に及ぶカナダでのフィールドワークにもとづき、イヌイットの歴史と文化、生活の様子や直面する社会問題を丹念に描いた本。「氷の家に住み、生肉を食べるエスキモー」というイメージは、本書によって大きく揺さぶられるだろう。

松原正毅『遊牧の世界−トルコ系遊牧民ユルックの民族誌から』平凡社ライブラリー、1680円
ユルックと呼ばれる遊牧民のキャンプ生活を追いながら、家畜とともに生きる彼らの「自由」な暮らしを活き活きと描く。

嶋陸奥彦『韓国道すがら−人類学フィールドノート30年』草風館、2415円
1970年代半ばから30年以上にわたり、韓国の農村と都市で行ったフィールドワークにもとづき、韓国社会の移り変わりを克明に描く。