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TOPページ > 研究室について / 沿革 当研究室は中世文学・語学の有永弘人先生によって開設され、スタンダール研究の鎌田博夫先生、コルネイユ研究の伊地智均先生、フランス語学・時制論の佐藤正明先生、物語論・家族論の齊藤征雄先生によって継承・発展されてきましたが、実証・基礎・自由・博識を重視するその学風は『プルターク英雄伝』の河野與一先生、メリメ、モーパッサン、モーリヤックなどの翻訳でも有名な杉捷夫先生、第二芸術論の桑原武夫先生など法文学部西洋文学講座時代から引き継いだ伝統ともいえます。 現在のスタッフは、フランス語学・対照言語学の阿部宏教授、ヴァレリー手稿研究・引用論の今井勉教授、ベケット研究・デュラス研究のYann MEVEL准教授、中世文学・演劇の黒岩卓准教授の計4名で構成され、学部生・院生の講義や個別的な研究指導を担当しています。また、著名なフランス人研究者、作家、詩人をお招きしての講演会や各種のシンポジウムも随時開催されます。 院生は東北大の内部進学者以外にも、北海道大、弘前大、岩手大、東北学院大、山形大、福島大、明治大、慶應義塾大、早稲田大、上智大、白百合女子大、東京都立大、東京外国語大、東京女子大、福島県立医大(過去の在籍者を含む)など様々で、卒業学部も仏文科以外に国文科、理学部、法学部、医学部、また社会人入学者も含め和気藹々とした雰囲気ですが、ここから学部・大学院生合同の勉強会などが自然発生的に生まれ、親密な中に切磋琢磨の雰囲気を作っています。 大学院では自由な専門研究を進める一方で、説得的な論を構築することも課題です。発表訓練の場としては、教員・院生全員参加による月1回の「研究会」があり、修士論文・博士論文の構想発表、学会発表の事前練習などを行っています。また、博士後期課程学生は東北大学フランス語フランス文学会の『フランス文学研究』や東北大文学会の『文化』への論文執筆、全国学会での発表の経験を重ねながら、課程博士論文を仕上げて学位取得を目指します。 大半の院生が長期留学で本場の研究環境に身を置きますが、ここで修士論文や博士論文に取り組むことも目標です。幸い、ストラスブール大学、グルノーブル大学、レンヌ大学、リヨン大学、リヨン高等師範学校、ジュネーヴ大学、パリ第7大学などへの交換留学など利用できる学内の制度は複数あり、またフランス政府給費留学や学外の財団等による留学を志願することもできます。最近は学部段階で長期留学を経験する学生も増えてきました。情報とノウハウの蓄積が豊富な点は当研究室の大きな魅力です。 大学院の修了生は、小樽商科大、弘前大、秋田大、岩手大、山形大、東北文教大、東北大、東北学院大、新潟大、富山大、埼玉大、日本女子大、玉川大、中央大、福岡大、東海大、法政大、神戸大など日本全国で活躍していますが、東北大学フランス語フランス文学会のメンバーとして院生への情報提供、論文執筆や研究発表への助言など、アドヴァイスを惜しみません。また最近は、研究教育職だけでなく、大使館員、大学職員、翻訳者、公務員、一般企業人として全国で活躍する人、海外で活動する人も増えてきています。 |