考古学専攻分野|文学研究科

考古学は、過去の人間集団が残した遺跡、遺構、遺物を主な研究対象として、当時の社会、文化の探求を行う、歴史学の一分野です。東北大学考古学研究室では、旧石器時代、縄文時代、弥生時代、古墳時代、古代、中世、近世の各時代にわたり、また海外の考古学研究を進めています。遺跡における発掘調査を実施し、出土遺物の整理、分析、報告の実際を学び、研究方法を身につけます。

文学研究科考古学陳列館、および考古学資料収蔵施設には、国指定重要文化財477点を含む、多数の貴重な学術資料を有しており、研究・教育に活用しています。

調査と分析には最新技術と先端的な方法を採用し、各種の機器を備えています。高精度な測量と迅速な記録のためのトータルステーションとコンピュータによる発掘記録分析システムをはじめ、石器使用痕の観察などに高性能の顕微鏡各種、写真機材、遺物処理施設、蛍光X線分析装置ほかを活用しています。研究の成果は調査研究報告書として公開し、国内外で貴重な資料として利用されています。「高倉山遺跡」「福井洞穴」「荒屋遺跡」「梨木畑貝塚」他の報告書を近年刊行しています。

修了者の進路は、考古学関係の専門職の道を選択する人が多く、大学、文化財研究所、博物館、埋蔵文化財センター、自治体の文化財課など、多岐にわたっています。