東北大学方言研究センター
東日本大震災と方言
方言はわれわれの貴重な文化遺産であり、地域文化の象徴的存在と言えます。また、そこに暮らす人々の精神的支柱でもあります。今回の大震災は、そうした方言にどのような影響を与えるでしょうか。また、生きた言葉としての方言は、地域の復興にいかなる役割を果たし得るのでしょうか。そして、この震災を機に、今後方言をどうしていくべきなのでしょうか。そうした問いに答えることは、われわれ、方言に関心を持つ者にとって、今、ぜひとも取り組まなければならない課題と言えます。
こういった考えのもと、東北大学方言研究センターでは、学生たちとともに、これまで、被災地の方言をめぐる様々な課題に取り組んできました。
◆これまでの取り組み
1.東北大学方言研究センター研究報告会の実施
「東日本大震災と方言」(2011年10月9日 於仙台国際センター)
●東北大学方言研究センターが取り組んできた活動を発表し、震
災の中の方言について、参加者と一緒に考えました。

2.東北大学方言研究センター研究報告書『東日本大震災と方言』の作成
●目次
われわれがなすべきこと……………………………小林 隆 1
―震災のなかの方言を前にして―
被災地の方言はどんな方言か……………………田附敏尚 5
貴重な方言が消えていく………………………… 中西太郎 21
方言は被災者を支えることができるか……………魏 ふく子 57
被災地の方言をめぐる社会的問題………………坂喜美佳 89
いかに方言は保存されるべきか………………… 津田智史 105
方言のこれからの記録に向けて…………………川越めぐみ 117
あとがき……………………………………………………… 147

(残部があります。ご希望の方は下記問い合わせ先までご連絡ください。)
3.方言パンフレット(「支援者のための気仙沼方言入門」)の配布
●このパンフレットは、ボランティアや医療・行政関係者といった支援
者の方 々を対象に作成しました。現地の方との交流の中で、初め
て聞く方言に 戸惑ったこともあるのではないでしょうか。気仙沼の方 言をより理解するた めに、このパンフレットを役立てていただけたら
と思います。

(パンフレットはこちらからダウンロードできます。また、現物をご希望の
方は、下記問い合わせ先までご連絡ください。)
東北大学大学院文学研究科 国語学研究室
〒980-8576宮城県仙台市青葉区川内27−1
TEL&FAX:022−795−5988
E-Mailは、こちらから。
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