城戸 淳 教授|教員の紹介トップ|東北大学 大学院文学研究科/文学部 哲学・倫理学研究室

城戸 淳 教授

トップページ > 教員の紹介 > 城戸 淳 教授
  • 哲 学
  • 城戸 淳 教授
  • KIDO Atsushi
  • 専門領域:近代哲学史・カント哲学
略歴
東北大学大学院文学研究科博士課程(哲学専攻分野)退学。博士(文学)。新潟大学人文学部(人間学講座)助教授などを経て、2023 年より現職。
研究紹介
 イマヌエル・カント(1724~1804)の批判哲学の研究を基軸にしています。これまではおもにカントの『純粋理性批判』(1781/87)、とりわけその超越論的弁証論が研究課題でしたので、その過程で、無限、自己意識、人格同一性、自由、存在の根拠など、弁証論に登場する西洋形而上学の諸テーマを遍歴することになりました。近年はさらに、実践哲学など、カント哲学の他のフィールドにも探求を広げようと試みています。
 また、カント哲学の思想史的な源泉や脈略を遡り、また同時代や後代における受容・批判を尋ねるべく、近代哲学史の研究に取り組んでいます。時代としてはおよそ、デカルトやライプニッツなどの 17 世紀の近代形而上学から、ヒュームやカントなどの 18 世紀の啓蒙期の哲学をへて、19 世紀のドイツ観念論やニーチェの時代までを範囲として、思想の歴史劇を再現したいと思っています。
著書
  • 『理性の深淵──カント超越論的弁証論の研究』、知泉書館、2014年(単著)。
  • 『哲学の問題群──もういちど考えてみること』、麻生博之氏と共編著、ナカニシヤ出版、2006年。
  • žヘンリー・E.アリソン著『カントの自由論』、法政大学出版局、2017年(単訳)。
  • ž『ニーチェ──道徳批判の哲学』、講談社、2021年(単著)。
主要論文
  • žž「理性と普遍性──カントにおける道徳の根拠をめぐって」、(熊野純彦編)『岩波講座 哲学 06 モラル/行為の哲学』、岩波書店、2008年、所収。
  • žž「カントにおける幸福のパラドクス──幸福主義批判と最高善とのあいだ」、『日本カント研究 11 カントと幸福論』、理想社、2010年。
  • ž「学問と理性──啓蒙主義からカントへ」、『ヘーゲル哲学研究』第17号、2011年。
  • žž「時間と自我──カント超越論的感性論第七節における反論と応答」、『思索』第47号、2014年。
  • ž「観念論論駁への途上で──カントの超越論的観念論をめぐる批判と応答」、『Νύξ(ニュクス)』第2号、2015年。
  • žž「自律の方式へ──カントの定言命法の諸方式」、『思索』第49号、2016年。
  • 「英米圏のカント研究──経験論の伝統」、牧野英二編『新・カント読本』、法政大学出版局、2018年、所収。
  • ž“Kant’s Synthetic Unity of Apperception and Its Rivals”, in: Natur und Freiheit. Akten des XII. Kant-Kongresses, Walter de Gruyter, 2018, vol.4, pp.3197-3204.
  • 「無限と性格 ーー カントの遺稿の自由論」、『思想』(岩波書店)、第1135号、2018年11月。

PAGE TOP