研究紹介
歴史研究については、アンリ・ベルクソン(1859-1941)という哲学者を中心に据えています。ここ数年は、彼の用いる様相概念(可能性、必然性、潜在性など)がどのような特徴をもち、歴史的にはどう位置づけられるかを主に研究しています。その関係で、最近は(可能世界というアイディアの創始者でもある)ライプニッツの勉強も始めました。ベルクソン以外にも、デカルト、パスカルといった哲学者たちについても、たまに論文を書きます。
哲学史研究は、よく似ているけどちょっとだけルールが違う(ように見える)さまざまなゲームについての記録を調査して、昔のルールを確定したり、往年の名選手のプレーを評価したりするような仕事で、固有の楽しみがあり、嵌まるとなかなかやめられません。
他方で、人生の意味という問題については、拙いながら自分もプレイヤーであろうとしていくつか論文を書いています。ただし、こちらでも、「人生の意味」というフレーズは誰が、いつ使い始めたのかといった歴史的なことが気になりがちです。過去のプレーの研究と自分のプレーがいつかうまく補いあうといいな、と思いながら、いろいろ調べたり考えたりしています。